京都・一乗寺にある本屋「恵文社(けいぶんしゃ)」は、全国にファンをもつ、とても有名な本屋さん。
その歴史は長く、1970年代末に「他の店には置かないような本を置きたい」という当時の店長の志の下、開店しました。
広い店内にはファッション誌や観光本といったポップなものから、デザインや建築の専門書、プロ仕様の料理本など、さまざまな種類の本が取り揃っています。
本来の書店であれば棚づくりはジャンルや作家、出版社別に行われるもの。
ところが恵文社ではカテゴリーの枠を越えて、〝編集する〟ように、本棚がつくられているのが特徴です。
編集するように…とは豊富な本の知識をもつスタッフが、世の中に数多ある本のなかから、つながりや関連性を見出いだし、選書・陳列をするということ。
従来とは異なった方法で棚づくりがされているため、利用者にとっては、思いがけない本との出会いや好奇心を刺激することができ、ほかの本屋とは一線を画す書店となっています。
新刊が陳列されているだけの本屋はいくらでもありますが、恵文社は本屋まるごとデザインされている!というわけですね。
これなら訪れる度に新たな発見がありそう!
そんな本棚づくりの評価を受けてか、恵文社はイギリスのガーディアン紙が選ぶ「世界で最も素晴らしい本屋10」に、日本で唯一ランクインした経歴があり、雑誌やメディアで紹介される機会も増えました。
本屋の衰退が取りざたされるこのご時世に、地方や世界中からお客様が来店することも少なくないというのですから、驚きですよね!
恵文社の魅力は、本だけに留まりません。
店内から素敵な中庭を通り抜けると…
扉が2つ。
その先には「生活館」と「コテージ」とよばれる別棟があります。
「生活館」では衣食住を中心とした生活にまつわる書籍と、それらとリンクするような生活雑貨が中心に販売されていて、フロア内にはギャラリースペースも設けられています。
ギャラリースペースは期間ごとに多様な作家の展示や販売会が行われてますが、訪れたときには木彫りのインテリアを製作している〝KIYATA〟さんの展示会が開催されていました。
動物のかわいい木彫りインテリアに、小さな女の子は興味シンシン。
わたしは図らずも心があったかくなり、素敵な作品だなぁと関心してしまいました…♪
一方「コテージ」は〝人と場〟をコンセプトにした、モノや商品を中心としない〝共有を体験する貸しスペース〟なのだそう。
頻繁に行われるイベントにはトークショーや期間限定カフェなどがあり、クチコミからは得難い本・作品との出会いの場所になっています。
恵文社を訪れれば、本やイベントを通じて、これまで知らなかった世界観を見つけることができそうですね!
自分の価値観を見つめ直すきっかけにもなる恵文社。
本好きな方はもちろん、素敵な人生を送るためのヒントを探しに、ぜひ訪れていただきたい本屋さんです。
恵文社 お店情報
道案内 | 叡山電鉄 一乗寺駅より徒歩3分 |
住所 | 京都市左京区一乗寺払殿町10 |
電話 | 075-711-5919 |
営業時間 | 年中無休 10:00 – 21:00 |
お店のHP | http://www.keibunsha-store.com/ |